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地熱住宅の構造 地中5mの熱源を住宅内部に伝え逃がさないことが重要です。 その為には、建物の断熱性能を上げることが重要なのです。基礎外側に断熱材を入れていますので、構造体も柱の外側から断熱材で覆います。家全体が断熱材の中に入るのです。 地中熱活用住宅では次世代省エネルギー基準を満たす、壁50mm・屋根は75mmと40mmの2層張りで115mmのスタイロエースで断熱しています。 ここで注意しなければいけないのが断熱というのは、外気温度のプロテクトですが、断熱することで屋内外の気温の差が生まれます。そしてこの気温差が大きくなればなるほど、空気に含んでおける水蒸気の量も、また差が大きくなります。 たとえば、空気1kg中に含んでおける水蒸気の量は、気温20度では、約15gですが、気温0度では約4g。つまり20度に暖房され充分加湿された室内空気が、冷たい0度の外気に触れると、約11gの水蒸気が水滴となって現れます。これが結露です。 断熱をして内外温度差が大きくなれば、低い温度の部分で結露が起きます。 そして、壁の中などで結露がなかなか乾かないと、カビやダニ、腐朽菌、シロアリなどが互いに呼び合ってしまいます。もし木造なら、壁の中などの木は簡単に腐り始めます。 断熱による壁の中の結露防止の対策のひとつに、壁面の気密性を上げることがあります。室内側から空気が漏れないようにする(気密性を高める)と、水蒸気の漏れも同時に防ぐ(防湿)ことができ、水蒸気が冷たい外気に触れないので結露しない。というわけです。 もうひとつの気密の効果は、すきま風(漏気)防止です。せっかく断熱材で外気の熱をプロテクトしても、すきま風が多ければ効果半減。またスースーの作りでは、汚れた空気や不要な熱が混ぜ返され、効率的な換気ができないということもあります。 でも、この効果は断熱があってからこそ必要なこと。断熱と気密は切り離せない性能です。 地熱住宅はまず、柱など構造材が建てられたら、サーモプライという気密材を構造体外側、屋根など家外周全てに張ります。つなぎ目には気密テープをはって、家全体を隙間なくします。 サーモプライの気密性能とスタイロエースの外断熱で、住宅内部を完全に外と隔離します。 そもそも断熱材も、サーモプライも湿気を通さない構造になっています。万が一断熱材が結露しても、壁の外ですし、外壁材との間には、空気の通る通気層が設けてあるので大丈夫です。 気密と断熱をしっかり施工した、外断熱工法を採用することにより、住宅内部の温度は外気に影響されることなく、安定を保てるのです。 ものすごく外の影響をうけにくく地中と同じ環境を作るには家中断熱材に覆われた状態にすればいいのですが、窓もなく、昼間でも明かりの入ってこない家と呼ぶには無理のあるものになってしまいます。 しかし、この窓がなかなか難題なのです。むやみやたらに開口部を大きく設けると、せっかく気密をとってもそこから外気が進入してきます。気密性能の高い窓はもちろん冬場の冷たい温度を通しにくい工夫をしています。 次回はその窓の話をしたいと思います。 断熱と気密の話もこの短い文章では説明し切れません。またいつかでてくると思います。 気長に読んでもらえると嬉しいです。ブログランキングもクリックしていただけると嬉しいです。 #
by tinetujyuutaku
| 2005-10-19 17:44
| 地熱住宅
今年のように暑い夏でも地熱住宅はエアコン1台で不快な思いはしません。 その理由は地熱住宅では地中5Mの熱源(冷熱)を土間表面に保っているからです。 冬場は夏の強い日射で蓄えられた暖かい熱があり、夏場は冬場の冷気で少し冷たい冷熱があるのです。基礎断熱で、外部と遮断された床下土間表面は冬場と同じく、夏場でも地熱を蓄える役目をします。 外気は30度を超える蒸し暑さ、でも気密性の高い、地熱住宅には湿気も外気も簡単には入ってきません。とはいっても宅内の温度は何もしなければ25度前後です。 2階ホールで、エアコンを27度設定ドライ運転にします。夏場は家の中に下降気流が発生し、エアコンからでたドライ空気は1階へそして通気巾木を通り床下へ流れます。エアコンで乾かされた空気と地熱(冷熱)が混ざり合うことで、より冷たく乾いた空気は床下システムのダクトで2階ホールへ吸い上げられ家の中を循環します。 これで、夏場エアコン一台で不快になることなくすごすことが出来ます。 エアコンは27度設定なので冷えすぎることはなく、空気がある程度乾いているので、ジメジメした暑さはなく、快適なのです。 不快のない室内空間をを作り出す仕組みを少しお話しすると、住宅の構造を少し工夫したのみで、大掛かりな工事を必要とはしていません。 昔からの日本の家は日本の高温多湿の気候から家を、守るため通気を重視した建物になっていました。床下はもちろん風を通すために基礎換気口をもうけたり、開口部を多くとり、夏は風が通れば涼しく、冬は逆にすきま風で寒いため、火をたき、暖をとる生活が続けられてきたのです。 冬は寒く夏は暑いものといってしまえばそれまでですが、高いお金を出して一生に一度あるかないかの買い物をするのに、強くなかったり、快適でない家は今の時代に合わないと思います。 全館冷暖房完備で、光熱費をがんがん使えばもちろん快適空間は出来るかもしれませんが、これこそまさに体にはよくないシステムだと思います。 それではいけない!無駄をなくし少しでも不快のない住宅にしようと考え出されたのが、自然のエネルギーを利用した地熱住宅です。 地面の中には太陽熱が蓄えられた熱があります。これをいかにして、家の中に取り込むか、単純に考えれば地中に穴をほり、パイプでも通して、熱を住宅内部に伝えればいいのですが、この方法だと、メンテナンスや、パイプの地中埋設に多額の費用がかかります。 そこで、土は引っ付いていると同じ温度になろうとする性質を活かした伝導型地中熱活用法を採用します。 まず第一に、家を支える基礎も住宅内部と考え、通気のための換気口などは一切設けません。 コンクリートは熱を通すので地中熱が伝わってきますが、何もしなければ他の地表と同じように季節によって温度はばらばらです。地中も地下5mまで下がると年間を通して温度はあまり変わらず、逆に冬暖かく夏冷たいのです。 その地下5mを床下土間表面に作り出すために、基礎の外側を断熱材で覆い、冬の冷気や夏の暑さを基礎に伝えないようにしています。 少し整理すると土の中の温度というのは一定になろうとしますが、日射熱や雨からなる外気温の変化の影響をうけて、地表面から地中にむけて、冷たい温度や暑い温度が伝わり、地表に近い部分ほど温度は常に変化しています。地中を1m温度が伝わるのに約1ヶ月かかり地中5mには約半年遅れの熱が蓄えられています。 地中5m地点まで行くと、外気の変化に影響されることなく年間を通してほぼ一定=冬は夏の暑い日ざしが伝わった暖かい温度、夏は冬の冷たい冷気が伝わった涼しい温度の地熱があり、土間直下の1m付近でも、周りと断熱材で遮断された地熱住宅の真下では地中5mと同じ地熱が存在するのです。 基礎コンクリート全体で地熱を蓄熱し、内部に放出するのですが、もちろん何か機械を使うのではなく自然放熱をしています。家中に広がるには家そのものの構造に鍵があるのです。 それは次回お話します。 書きたいことがたくさんあり、文章がまとまっていませんね。読みにくくてごめんなさい。わかりにくいことコメントに残してください。 ブログランキングに登録しています。 クリックお願いします。 #
by tinetujyuutaku
| 2005-10-17 09:07
| 地熱住宅
人が寒いとか暑いと感じるのは体感温度によるものです。 一般的に冬は22℃夏場では25℃前後が快適といえる体感温度とされていますが一般の家では、室内で暖房機をつけるとその周りは30度でも窓のそばに行けば10度前後だったりします。 それでは、体感温度としては20度になりますが、暖房機のそばにいれば暑いくらいで、窓のそばに行けば寒く、部屋の中に温度差が生じます。さらに体感温度を高くしようと室温ばかり上げてしまいます。 これは暖房ではなく採暖であるためです。 地熱住宅は外断熱工法・2重サッシによる開口部の強化をしてあるので、室温がたとえ20度でも窓のそばも20度、部屋中が一定の温度になり、体感温度は20度で部屋中どこにいても寒いと感じることはない暖房空間を作り出しているのです。 この暖房空間を作ることが地熱利用の大きな鍵なのです。 地熱=地中熱は太陽の日が届くところであればどこにでもあります。 地面に降注いだ熱が地中に蓄積されたものだからです。 地中5mには冬は暖かく夏は冷たい熱があります。井戸水や洞窟が冬暖かいのもこのためです。 この熱(夏場は冷熱)を室内に伝えて使用するのが地熱住宅です。 これまでの日本の住宅は、床下は空気を通すものだと考え室内と地面は離れていました。 地熱活用住宅では基礎外側から家全体を断熱材で覆い、土は引っ付いていると同じ温度になろうとする、『物理的性質』を活かして住宅に接している地表面(床下土間表面)を地下5mとおなじような状態にしています。 北海道アイヌの民家『チセ』からヒントをえたもので、チセでは一年中地面でチョロチョロ火をたき、冬は1mを越える雪が自然の外断熱となり、室内を地中と同じように温度変化の少ない安定した温熱環境に保つことで床下地中は地下深くまで連続した大きな蓄熱体となり、地表面からの放熱で室内の温熱環境を保ち-30度にもなる極寒の北海道でも生活が可能でした。 現在の地熱住宅では土間表面は、床下空間にあり、火を燃やすわけにはいきません。初秋から、2階天井付近に溜まった、熱をパイプを使い土間表面に送り、土間表面を冷まさないことにより、地中蓄熱体を確保し、冬の環境を整えています。 冬場は外の冷気進入を防いだり、日中の暖かい日差しは効率よく室内に取り込んだり、暖房機を一台だけ、1階でつけることにより、地熱の放熱とともに家全体を暖め、2階上部へとたまり床下システムパイプにより、土間表面に放出され循環をし、地熱を利用した暖かい空間を作ります。 地熱だけで床暖房のような暖かさは得られませんが、床暖房のようにエネルギーをたくさん使わなくても寒くない空間を作り出せるのです。 では熱源を使って夏暑くない空間を作れるというのは不思議ですよね?それはまた次回のお話にさせていただきます。 ブログランキングクリックお願いします。 #
by tinetujyuutaku
| 2005-10-14 08:56
| 地熱住宅
みなさんはじめまして。滋賀県にある小さな工務店で働く現場監督です。 年間建築棟数も6棟前後と少ないですが、どれもこだわりをもって建築しています。 そんななかでも、外断熱の地中熱活用住宅は高級住宅ですがお勧めしている住宅です。 長い名前なので『地熱住宅』と話します。みなさんご存知ですか? おそらく地熱ってなに?それと家がどういうつながり?ちんぷんかんぷんなのではないでしょうか? 最初にお話しておきます、この地熱住宅は当社オリジナルではありません。千葉県にある玉川建設さんが長年にわたり開発された、すばらしい建物で、技術提供をうけて建築施工管理をしている、自分のようなものが語るには大きすぎる話かもしれませんが少しでもこのよさを知っていただきたいと思い書いているのですが正直、自分の中でもどう伝えればいいのかが良くわからないのが事実です。 ごくごく簡単に説明すると、地中に蓄熱された太陽の熱を室内に伝え、少ないエネルギーで室温を安定させることの出来る、不思議な省エネ住宅です。 今では、すっかり地熱住宅の虜になってます。自分が家を建築するなら間違いなく地熱住宅にしますね。 こんな自分と、この家との出会いは今から1年と少し前、・・・・・ ある日のことです。うちの社長が突然『すごい興味深い家が千葉にあるし、一緒にいくで!!』それが全ての幕開けでした。 ということで、千葉県にある地熱住宅を開発された玉川建設さんへいき3日間地熱住宅について教えていただいたき、すばらしい!こんな家に住んでみたい!と思い滋賀に戻ってきました。 その後も幾度となく原理や仕組みについて社内で語り合っていますが、なかなかそれをうまく人に伝えることが出来ません。そこで、ブログですこしづつお話していこうと考えました。興味のある方は読んでみてください。 これまでの住宅は・・・ 冬の場合 日本の暖房は暖房でなく採暖なのです。寒い部屋の片隅に石油ファンヒーターをおきその前に座ったり、コタツに入ってあったまったり、どちらも部屋中が同じ温度になることはなく、まして、部屋中が同じ温度になる頃には外から入ってくると暑すぎる空間が出来ていますよね。 本当の暖房というのは、房(部屋中)を暖めることをいい、窓際であっても部屋の中ならどこにいても気温の差を感じなく快適に過ごせる空間を作り出すことをさします。 夏の場合は 日本は高温多湿 暑くて湿気も多いので風のある日は窓を開けているとすずしいですが、湿気も室内に入りじめじいめと暑く、冷房をつけると涼しいをとおりこし、寒くなったりと、温度調整が難しいです。 しかし、地熱住宅は一年を通して、夏も冬も地中に蓄熱された太陽熱を利用し暑くなく寒くない室内環境をつくりだせるすぐれた住宅なのです。 しかも、冷暖房を一日中つけたり、光熱費の高くなることなくこの空間が出来るのです。本当にそうなら住んでみたいと思いませんか? これからすこしずつお話していきたいと思います。いろんな方に読んでいただけると嬉しいのでブログランキングにも登録しています。クリックしてもらえると嬉しいです。 #
by tinetujyuutaku
| 2005-10-13 11:01
| 地熱住宅
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